2019/11/25 10:03

杉山清貴&オメガトライブは1983年4月21日に「サマー・サスピション」でデビュー。プロデューサー藤田浩一のもとで「ふたりの夏物語-NEVER ENDING SUMMER -」「ガラスのPLAM TREE」など約2年半の間に多くのヒット曲を世に送り出した。その後メンバーはソロ活動に入り、杉山清貴はソロとして「さよならのオーシャン」「最後のHoly Night」などソロとしてもヒットを放った。またメンバーの内2人はカルロス・トシキをボーカルに迎えた新生オメガトライブとしての活動など音楽の各方面で活躍。

2018年にはデビュー35周年を記念してオリジナルメンバーでライブツアーを敢行。またネットを通じて80年代の日本の音楽が人気が高まっている海外や日本国内での再評価が進んでいる。


杉山清貴とオメガトライブは2年半と短い活動期間中にオリジナル・アルバム5枚と、企画盤を2枚の合計7枚とシングル7枚をリリース。

アルバム発売時はLPレコード(当時一部のアルバムはCDでも発売)とカセットテープも合わせて発売。当時は持ち歩きカセットプレーヤーが爆発的人気を誇っていたこともあり、カセットテープがかなりの本数を売り上げた。そのカセット版にはレコードとは少し違うカセット用のジャケットデザインが施されている。ここではそんなカセットテープでの杉山清貴とオメガトライブを綴ります。



・オリジナル・アルバム編

「AQUA CITY」 1983年9月21日発売
デビューシングル「サマー・サスピション」の発売から5ヶ月後にリリースされたファーストアルバム。後に聞かれる杉山清貴の爽やかなボーカルと比べると少し硬い声が聞ける″ボーカリスト杉山清貴″の貴重な記録。
カセット用のジャケットには表紙にスタッフクレジットが持ってこられている。ちなみに″杉オメ″のアルバムカセットの中では比較的現存数が少ない。

品番:50118-28


「River’s Island」 1984年3月21日発売
杉山清貴&オメガトライブの代表曲の一曲に数えられる「君のハートはマリンブルー」のシングル発売から2ヶ月後に発売されたセカンドアルバム。
カセット用のジャケットはレコードジャケットからトリミング(一部を切り取り)が使用されている。

品番:50136-28


「NEVER ENDING SUMMER 」 1984年12月21日発売
「Misty Night Cruising」や「Riverside Hotel」、そしてB面のアルバムタイトルの大メドレー収録したバンドの中でも名盤と名高いサードアルバム。この数ヶ月後にギターの吉田健二が脱退したため、裏ジャケットにオリジナルメンバー6名が名を揃える現役時最後のアルバムとなった。
またカセット用に文字の配置がLPとは異なっている。このアルバムがカセット現存数は一番多い。

品番:50159-28


「ANOTHER SUMMER 」 1985年7月1日発売
初のチャート首位を獲得した4枚目のアルバム。「杉山清貴とオメガトライブといえばこの曲」というほど印象の強い彼らの大ヒット曲「ふたりの夏物語-NEVER ENDING SUMMER -」を収録。またここに収録されている同曲はアルバムバージョンとなっており、シングル発売されたバージョンとは異なる。ジャケットはレコードのジャケットからトリミングされたものを使用している。このアルバムはカセットテープの現存数が前作に続いて多く現存する。

品番:50170-28


「FIRST FINALE 」 1985年12月11日発売
杉山清貴&オメガトライブのラストアルバム。シングル曲「ガラスのPLAM TREE」や人気の高い曲ながら現役時にはライブ演奏がされなかった「夕凪通信」を収録。また″あの頃はああだった″のように過去を振り返るような歌詞も見られる。チャートでは有終の美を飾る首位を獲得。ちなみにジャケット裏にはオメガトライブのアルバムで初めてバーコードが印刷された。

品番:50180-28



・企画アルバム編

「カマサミ・コング DJスペシャル 」 1984年6月10日発売
当時人気のあった曲間に外国のラジオ風DJを挟むという当時ならではのカセットテープ企画。リズミカルなカマサミ・コングの英語トークがオメガトライブ・ソングをとてもおしゃれな雰囲気へ更に増幅させてくれる。このアルバムは当時時代背景やカセットブームも一役買いとても幅広く聞かれた。またオメガトライブのベストアルバムとしても扱われた。

品番:50149-28


「Single’s History 」 1985年10月23日発売
バンド現役時にリリースされた唯一のベスト・アルバム。その後リリースされたラストアルバム「FIRST FINALE」は製作される予定はなかったアルバムだったため、本来であればこのアルバムが″杉オメ″のラストアルバムとなる予定だった。そのためこのアルバムの発売後に発表されたシングル曲の「ガラスのPLAM TREE」は未収録となっている。しかしそこが現役時にリリースされたと実感させられる。現存数は多く入手はし易い。

品番:50176-28


・ライブ・アルバム

「Live Emotion」 1986年3月30日発売
このアルバムは解散後に発売されたライブ・アルバムですが、今回は活動期間中に企画されたアルバムなのでご紹介。

解散が決定してから始まった10月から12月までのラストライブツアーから11月2日、東京新宿厚生年金館で様子を収録したライブ・アルバム。また現役時の″杉オメ″のライブの様子を聴ける現在唯一のライブ・アルバム。リリースは杉山清貴のオメガ解散後初のソロシングル「さよならのオーシャン」発売を2ヶ月前に控えた頃に発売された。カセットテープとしては2本組セットでリリースされ、1本目をA面B面、2本目をC面D面とカセットに印字されている。

品番:50184〜5-40


・あとがき
杉山清貴&オメガトライブが活動した時期は海外への憧れを多くの人が抱いていたころ。そんな時に彼らの短い曲中に詰め込まれた物語を聴くだけで「アメリカの海岸でこんな恋をしてみたいな」「こんなオシャレな人になりたい」など、爽やかな夢や想像をさせてくれた。そして気軽に海外へ行ける現代でも彼らの曲を聴くと爽やかでエバーグリーンな世界へと今でも連れて行ってくれる。

「カセットテープで見る杉山清貴&オメガトライブ」というのを綴って来ましたが、″あの時代″は爆発的に持ち歩きカセットプレーヤーが売れていました。その波に乗ったかのように彼らのアルバムカセット出荷本数はかなりのものでした。その本数が世の中に回った分、上記にも書いたように一曲の楽曲にもそうですが、様々な人の様々な思い出がカセットに込められているのではないかなと思いました(^ν^)

まだまだ解散後にリリースされた″杉オメ″のベストカセットや杉山清貴のアルバムなど多くカセットテープはありますが、それはまた別の機会にジックリと綴りたいと思います。


杉山清貴&オメガトライブは決まって″カセットで聴く″ファン

店主