2021/04/04 22:04
1981年3月にリリースされて以降、日本の大名盤として語り継がれている大滝詠一の「ア・ロング・ヴァケイション」。
その“ロンバケ“が2021年に発売40周年を迎えた事を記念し、アルバムの重厚なサウンドに、最新リマスターを施されてリイシューされました。リリース形態としてはCDやアナログ盤、配信、そして豪華内容のボックスも発売されました。
その豪華ボックスの中には、レコーディング時に演奏された有名曲の別テイクや未発表曲、2011年開かれたロンバケ30周年記念パーティーで流された、大滝さん自身によるアルバム制作過程紹介音源、更に当時のポスターやポストカードなどを復刻してまとめた福袋、イラストレーター永井博との伝説のイラストブック待望の復刻、詳細なブックレットなどなど、目からウロコが飛び出てしまうほどの盛り沢山な内容で大変驚かされましたが、その中にはカセットテープも納められていました!
限定ボックスに納められているのみで、今のところ単体発売されていないカセット化とはなりましたが、めでたい!現在のちょっとしたカセットテープブームのおかげで今回のカセット化が実現したと思われます。ホントめでたい祝!
SONY移籍後のナイアガラレコードのカセットテープ発売は、1989年を最後に途切れており、今回のリリースはなんと約32年振りのカセットテープ発売となります。
(ちなみに89年版でカットされた「さらばシベリア鉄道」を収めたものとしては1983年のメタルテープが最後になるので、フル収録としては38年振り!)
今回はその久々のカセットリリースとなった“ロンバケ・カセット“を綴りたいと思います。
・ジャケット
今回のカセットテープリリースの基礎となっているデザインは、1981年にリリースされたオリジナル版のカセットテープが元となっており、アルバムロゴのやイラスト、そして背表紙の“カタカナ表記“の配置など、品番などを除くと当時のそのままスキャンされてそのまんまとなってます。歌詞カードは別途ボックスに付属するものを参照をとのことで、カセット用にはついては居ませんが、ボックス付属品ということでご愛嬌ですね(^^)
↑2021年カセット(左)、1981年オリジナルカセット(右)
オリジナル版は“ブック型“と呼ばれる特殊ケースにてリリースされていましたが、今回は現在一般的に使用されているプラケースが採用されました。(ちなみに歴代の国内発売のロンバケカセットで、通常プラケースで発売されるのは今回が初)また後ろの曲目クレジット部分はブック型ケースで折り込み部分の曲目の横並びのところのオリジナルデザインが採用されました。
・カセット本体
本体のラベルも、1981年のオリジナルリリース時のものがスキャンされて採用されました。
しかし一筋縄にいかないのが大滝さん。大滝さんものに“よくある“品番が同じでも若干仕様が異なるという事。それが1981オリジナルカセットにも通じており、なんと3種類も存在します。カセットの窓が丸いものや、四角いもの、そしてナイアガラNoが印字されているものなど様々ありますが、今回は四角窓のナイアガラNo無しの2ndカセットにとても近くなっています。
そして今カセットテープで使われているハーフ(カセット本体部分)は、ザラザラで、丸窓、更に銀色ネジなのに、これをそのまま使う事はせず、このカセットは真逆の、縦横柄の四角窓、更に黒ネジ!さすがですね。(深く考えすぎかナ?笑)
また当時のカセットラベルが細かく復刻されている所に歓喜ではあるのですが、ひとつ悲しい事があり、右手にあるドルビーマークは、あくまでも“当時のラベルを復刻“という意味なので、実際にはドルビー収録されていません。
ノイズ低減&クッキリ音質で聴けるドルビーモードONでお聴きになると「??」となってしまうと思います。お気をつけて!
もしここで本当にドルビー収録されていたら脱帽でしたね。
・あとがき
カセットひとつからでも、音質面やサウンドバランスなどまた違った角度がありますが、今回は仕様について綴りました。ロンバケ豪華ボックスのリリースが発表された昨年の下旬、その中にカセットテープが収められるということでリリース速報を読んで、カセットテープと大滝詠一ファンとしてとても歓喜しました。この嬉しさを感じたのは僕だけではないと思います(^^)
アナログLPでの発売が多くされる中、2017年にはっぴぃえんどの「ゆでめん」「風街ろまん」、2018年に「HAPPYEND」、「大瀧詠一ファースト」のカセット化は驚愕でしたが、まさか今回のロンバケのカセット化には驚きました。
このカセットテープ化リリースの流れ止めないで頂きたいですね🌴
“ロンバケ“はカセットテープで聴くファン
店主